膝関節半月板損傷の症例

 

膝関節の半月板損傷による関節痛が、鍼灸施術と筋膜リリースで症状がなくなったIさんの事例を報告します。

 

 

  • 事例

Iさん:46歳 女性 会社員

主訴:右側膝関節内側の痛み

 20代の頃よりテニスをしているが、3ヶ月前にプレー中にボールを打った際に右膝内側に痛みを感じた。その直後、歩くと痛みがあり、少し曲げると痛い。

整形外科を受診しMRI撮影にて半月板損傷を指摘された。痛み止めと湿布薬が処方され、週1回の頻度で通院してヒアルロン酸の注射を受けていた。最初の頃より痛みは減ったが、歩行時痛はあり、深く曲げると痛みがある。また動き過ぎると関節が腫れて来る。最近は膝の後ろ側にも痛みを感ずる。

膝関節は少し熱感があり炎症がまだ残っていることがうかがえる。関節可動域は深く曲げた時と完全伸展時に少し痛みとやや制限がある。

 

  • 施術と結果

膝関節の消炎と筋緊張緩和を目的とした鍼灸施術 

大腿部・下腿部に筋膜リリース(ファシアスリックテクニック)

また、暫くテニスや運動をお休みしていただくことをお願いした。

膝関節のエクササイズを指導し自宅でも積極的に関節可動域獲得のための運動をお願いした。

 

初回の施術では症状にはあまり変化は見られませんでしたが、数回施術したころから歩行時痛はやわらぎ、8回目の施術時にはある程度曲げても痛みを感じなくなりました。日常生活では殆ど問題ないレベルまで回復しました。

 

  • 治療方針と考察

Iさんの膝関節痛は、発症直後は半月板損傷が原因していたのですが、その後は痛みを庇うようにあまり動かさなかったこともあり、関節周囲の筋・筋膜が硬くなり関節の動きが悪くなっていました。

膝関節の周囲には筋・筋膜・靭帯など軟部組織が関節を支えています。その部分が硬くなることで関節の可動域に影響が及んだり、痛みの原因になっています。

膝を深く曲げたり、伸ばしたりしても内側には痛みはあまりなく、半月板の影響はないようでした。

 

鍼灸施術により膝関節周囲の筋緊張が緩み、痛みと動きが良くなったと推察します。

また消炎効果を求めて施術したことで徐々に炎症も和らいできたようです。

膝関節周囲の筋・筋膜にに筋膜リリースを行い、筋膜の動きをよくしたことで膝関節の動きが良くなりました。深く曲げてもツッパリ感がなくなりました。



 

年齢を考えると膝関節の軟骨・筋等の老化も考えられ、今後もあまり無理をすると同じ症状が出て来る可能性があります。

それを予防するためにも症状がなくなった後に定期的に施術されると、自宅でのエクササイズをお勧めしました。

雪かきでの右肩関節痛

今回は雪かきが原因と思われる右肩関節痛が、鍼灸施術と筋膜リリースで症状がなくなったHさんの事例を報告します。

 

 

  • 事例

Hさん:58歳 男性 工員

主訴:右側肩関節痛・右側肩甲間部の痛み

 以前より慢性的に右側肩甲間部の凝り感があり、日によって強くなったり弱くなったりしている。時には寝ていて痛むこともある。先日の大雪でまら2日間雪かきをした。途中から右肩関節に違和感を感じていたが、3日目は腕を挙げると痛みがあり、十分挙げることが出来なくなっていた。腕を動かさなくてもズーンとした鈍痛があり、動かせば右肩関節に痛みがある。また夜間痛もある。

 

  • 施術と結果

頚肩部・背部・肩関節周囲への鍼術 7回

肩関節周囲の圧痛の強い場所に施灸 7回

肩甲間部・肩甲部に筋膜リリース(ファシアスリックテクニック) 7回

 

1回目の施術後、背部肩甲間部の鈍痛・凝り感が和らいだ。

4回目来院時には肩関節を動かしても痛みが弱くなっていた。

6回目来院時には肩甲間部の違和感もなくなり、肩関節は腕を挙げても違和感を感ずる程度まで回復していた。

8回目来院時には肩関節・肩甲間部ともに違和感もなくなっていた。

 

  • 治療方針と考察

Hさんの肩関節痛は、少し可動制限があるものの、ある程度自力で腕を挙げられるほどでした。急激な肩関節の使用で、筋・筋膜等に炎症が起こったものと判断しました。

肩甲間部の凝り感・鈍痛は、長年の力仕事の疲労が蓄積し肩甲骨の動きが悪くなっていたのが原因ではないかと判断しました。

肩関節の動く角度の三分の一は肩甲骨の動きです。

肩甲骨の動きが悪くなれば肩関節そのものに負担がかかるようになって来ます。

スポーツ競技でも肩甲骨の動きを強調しているのはそう言いうことです、肩甲骨が動くようになると故障も起きにくくパフォーマンスも上がってくるわけです。

 

鍼灸施術により肩関節部・肩甲間部の筋緊張が緩み、痛みと動きが良くなったと推察します。

肩甲骨周囲に筋膜リリースを行い、筋膜の動きをよくしたことで肩関節の動きが良くなりました。

肩関節周辺と肩甲間部両方の動きが良くなって痛みが和らいだと推察します。


 

年齢を考えると肩関節の軟骨・筋等の老化も考えられ、今後も無理をすると痛みが出て来る可能性があります。

それを予防するためにも症状がなくなった後に定期的に施術されると良いことを説明させていただきました。

片側性の筋緊張型頭痛と思われる症例

今回は慢性的な肩凝りが原因と考えられる筋緊張型頭痛 が、施術で8から1に変化したYさんの事例を報告します。

 

 

  • 事例

Yさん:42歳 女性 事務職

主訴:右側の後頭部から頭頂部の頭痛・右側頚肩凝り

 以前より慢性的に右側頚肩部の凝り感があり、日によって強くなったり弱くなったりしている。頭痛も月に1〜2回あり、いつも右側後頭部から頭頂部にかけてズーンと重い頭痛が起こる。

 

  • 施術と結果

頚肩部・背部への置鍼術 2回

2回の鍼施術の結果、痛みがから8〜1へと下がりました。

1回目の施術後、頭痛なくなり違和感が残っていた。2回目来院時には頚肩の凝り感が少し残っている感じでした。

 

  • 治療方針と考察

Yさんの頭痛は、ズーンと重い感じであり、血管の拍動のような痛みではないこと、月に1〜2回と定期的に起こっていることから筋緊張性頭痛と判断しました。筋緊張性頭痛には鍼施術はとても効果的であり、そのようにYさんにも施術効果を説明いたしました。

 

鍼施術により頚肩背部の筋緊張が緩み、後頭部から出ている後頭神経の絞扼もなくなったことにより頭痛が解消されたと考察します。


かなり長く慢性的に頚肩部の凝り感があることから、日頃から正しい姿勢を心掛けることや、定期的に鍼施術を行うことで頭痛を回避できることを説明させていただきました。

 

 

シモヤケの治療

 12月に入りかなり気温が下がってきました。それとともに痛みや他の症状を持つ方の状態が悪くなってくる場合もありますので、身体の冷えには注意が必要です。


 ところで、当院に定期的に施術に来られている方で、3年ほど前から手足のシモヤケに悩まされている方がいます。昨年はそれほど寒い冬ではなかったのですが、シーズンインとともに酷いシモヤケになっていました。そのため皮膚科・内科から内服薬・塗り薬を貰っていましたが、多少軽くなる程度で春まで自然に治るのを我慢していました。もともとかなりの冷え性で子供の頃にもよくシモヤケに悩まされたそうです。今年はこの予防もあって10月半ばからお灸で治療を始めました。最初に灸点をおろし、施術しない日には家でお灸をして貰うようにしました。鍼も末梢神経の働きを意識して行いました。

 お灸開始から約2週間、10下旬に一度寒気により冷え込みました。手はなんら問題なかったのですが、足の指が赤紫色になり痒みが出て来ました。本人は手にシモヤケが出てこないだけでもかなり喜んでいましたが、こちらは責任を感じてました。足の灸点を訂正して、また家で続けて貰うことにしました。

 その後、1週間毎に確認していますが、足の具合もほとんど良くなっています。今は足拇指が爪から先にかけて赤みがあります。それで先日、来院された時には爪の上にも半米粒大の艾を乗せて3壮(3回と言う意味)しました。ところがここはお灸をすると飛び上がるほどあつい場所なのに熱くないらしいです。知らん顔をしています。非常に血流が悪くなっている様子です。今後、これを家で続けて貰いどのように変化してくるのか楽しみです。

 ところで、お灸に使ったツボですが、手は曲池穴・手三里穴・四穴、足は足三里穴・三陰交穴・行間穴を取りました。ただ教科書に書いてあるような、ここから○寸、○cmと言う通り一遍の取り方ではなく、押圧してズーンと響き指先にも違和感のある場所です。たぶんこれで今冬はシモヤケで悩むことはないだろうと思います。

1回の施術で劇的に改善した膝関節痛

今回は、1回の施術で劇的改善した膝関節痛のSさんの事例を報告します。

 

 

  • 事例

Sさん:71歳 男性 退職中

主訴:右膝関節の痛み(特に内側)

 以前より右側膝関節内側に痛みを感じていたが一ヶ月前から急に痛みが強くなり、歩行時に痛む。また膝を深く曲げると痛みがある。特に階段を降りる際には強く痛む。ここ数年パークゴルフを一生懸命やっているので、それが原因かなあとも思う。I病院整形外科を受診しレントゲン撮影を行ったが異常はなく、注射をした。主治医からは痛かったらまた来てくださいと言われたが、痛みに変化がなく、効果がないのに注射を打つのには

  • 施術と結果

右側膝関節内側の圧痛部と関節周囲の筋緊張が強い部に置鍼術と圧痛部にゴマ粒大の施灸 1回

1回の鍼施術の結果、痛みが8から1へと下がりました。

歩行時の痛みが施術後から消えました。

 

  • 治療方針と考察

Sさんの待合室からベッドまで歩く様子を見ていたが明らかに足を引きずる感じである。ベッド上に寝ていただき膝関節を見ると熱感も腫脹もない。やや内側のハムストリングか内側側副靭帯と思われる箇所に腫れっぽい感じがあり、指で軽く触って膝関節周囲で圧痛を探していると、ちょうど先ほどの腫れっぽい箇所と一致して強い圧痛がある。深く屈曲した時と、膝関節90度屈曲にて外旋させると強い痛みを感ずる。半月板損傷でみられるマクマレーテストでは痛みの誘発はなかった。

 以上のことから関節そのものには炎症はなく、圧痛部位や痛みを感じる膝の動き等から考えると内側側副靭帯の軽度の炎症と考えられます。

 

治療の効果については、圧痛のある部位に置鍼術と施灸を加えることで即効的に筋・筋膜の緊張が緩んだと考察しました。

 

Sさんには痛みの原因をできるだけ詳しく説明しました。また、施術から治癒までの期間も提示しました。Sさんは整形外科では異常がないと言われたのに痛みがあることへの不安と、異常がないのに注射を繰り返すことへの疑問がありました。

 

整形外科等を受診しても異常がないですよと言われても、実際に痛みがあるのになぁと言うことは、よくあります。そういった点には患者さんも不安と不満を感じています。
当院では痛みの部位をよく観察しその原因を探し求めています。そしてできる限り理解できる範囲で説明しています。
そのようなことは実は痛みを取る点ではとても大事なポイントになります。
自分の身体に起こっていることを理解することで不安がなくなります。
不安により痛みや症状はブーストされますから、不安が無くなる→痛みが和らぐ となっていくのです。

転倒後に起こった腰痛

今回は転倒により腰を捻じって筋肉・筋膜を傷めたのが原因と考えられる腰の痛み施術で10から3に変化したMさんの事例を報告します。

 

 

  • 事例

Mさん:52歳 男性 事務職

主訴:両側の腰の痛み(特に外側)

 約10日前に梯子から転倒し、その際に尻餅をついて臀部を打った。その直後から腰に痛みが出てきて、曲げ伸ばしをすると痛むようになった。特に胡坐をかくと痛くてできない。

 

  • 施術と結果

低周波鍼通電 3回

3回の鍼施術の結果、痛みが10から3へと下がりました。

運転中に違和感・鈍痛を感ずる程度まで改善しています。

 

  • 治療方針と考察

Mさんから受傷状況を聞きましたが、腰は打ってはいないこと(打った臀部は今は痛くない)、身体を少し前屈すると腰が痛いこと、腰椎を強く巧打しても痛くないこと(巧打した際に痛みがあると腰椎を骨折したり傷めていることがある)、痛みの部位が外側にあり腰椎からの痛みではないことから、転倒の際に腰を捻じって筋肉・筋膜を傷めたと考えられます。

 

 

治療の効果については、炎症部分に分布する神経を通電によって刺激して周囲の組織の血流を改善させて炎症反応を促進させることで得られたと考察します。

 

 

また、腰の痛みの原因についてYさんにしっかりと説明して納得頂けたことも良かったと思います。痛みは不安によって大きくなることが知られていますが、

 

 

不安が大きくなると、私たちにもともと備わっている下行性抑制系という痛みを小さくする働きが作動しなくなり、痛みを感じやすくなるとされています。

 

 

腰の痛みに対する施術によって患部の血流が良くなり痛みが小さくなった上にご自分の痛みについて納得され、下行性抑制系が正常化したことが治療効果を生み出したと考えられます。

運動の効能

規則的な運動の習慣は、心地よさをもたらしてくれたり心疾患の予防に役立ってくれたりしますが、それ以外にも潜在的な効果があるということについて今日いろいろと知られるようになりました。

適度の運動習慣が健康に特別な効果があることは、誰もが知ってのとおりです。

心臓血管系の疾患を予防するとか、老化を遅らせるとか、カロリーの消費による体重コントロールといった効果を持ちます。

しかし、そのほかにも微妙な効果がることが証明されています。

このため、運動は行動医学の重要な要素となっています。
その理由は、運動が精神面にも良い効果があるからです。

毎週の定期的な運動は、精神状態にも影響を及ぼします。

その一つは緊張の軽減です。

スポーツ医学の専門家ハーバード・デヴリースは短時間の(5分から30分の)軽い運動でも筋肉の緊張が低下すると証明しています。

また、ジョギングやサイクリングや、最高心拍数の30〜60パーセントで歩くだけでも、軽い不安軽減作用や抗抑うつ作用があります。

とくに、後者の発見は、とても重要な意味があります。

と言うのも、抑うつ状態は免疫機能の低下と深く結びついているからです。

それゆえに、運動には抗抑うつ作用ばかりでなく、免疫機能を高める作用もあり、抑うつ状態に陥りやすい人にとっては一種の保険になってくれるかもしれません。

また、運動が体内の特定の化学物質の産生を促進すると言う証拠もあります。

とりわけ有名なものに、モルヒネ様物質であるエンドルフィンがあります。

よく耳にするランナーズハイという現象です。ある一定量運動することで脳からエンドルフィンなどが排出され幸福感が生まれたり、痛みを抑えてくれたりします。

これによって一度作りだされたエンドルフィンは、運動終了後にも体内にしばらくどとまり、幸福な気分になるわけです。

また、運動後にはカンナビノイドと言うマリファナによく似た物質が脳から出て痛みや苦しみを抑えてくれます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モルヒネやマリファナと、犯罪が匂う名前が出てますが、体内で作られるエンドルフィン・カンナビノイドでは薬物中毒にはなりません。

安心して運動をしてください! 

 

 

 

 

 



一回の施術で改善した肩の痛み

先日、肩の痛みで来院された患者さんですが、施術したあとで痛みが9割方消えたとビックリして喜んでいました。

このところ2年間その痛みで悩まれていたそうです。

本人曰く、五十肩やと言っておりましたが、どうでしょう?

 

世間で言われている五十肩と言う表現は幅が広いです。

だいたい40歳以上になって肩(肩関節)が痛くて腕が上がりにくいと言うと五十肩と言っているようです。

肩の関節も長年使ってくると上腕を吊り下げている肩回りの筋肉に硬結が出来てきます。それからその下にある関節を覆う関節包が硬くまたは短縮することが起こってきます。

そうなると肩関節の動きが悪くなってきて痛みの原因となります。

まだこの程度では五十肩までは行っておりません。

五十肩では背中に手を回す、髪を結ぶ動作が困難になります。

なかには夜間、肩の痛みで目が覚めると言う人もいらっしゃいます。

このような状態になってくると2ケ月から3ヶ月はかかります。

 

今回の患者さんは、そのような五十肩という状態までは行っておりませんでした。

関節の可動範囲には制限もありましたが、一回の施術でかなり改善しました。

筋・筋膜の緊張が原因でしょう。

両側臀部から大腿部への痛み(腰椎脊柱管狭窄症?)

主訴:両側の臀部から大腿部への痛み、眠られない


先日、拝見した女性の患者さんですが、2月ごろから徐々に痛みが出てきました。

3月に整形外科を受診しレントゲン撮影にて腰椎脊柱管狭窄症棘診断されました。

リリカ(ここ最近出てきた神経修復を目的とした鎮痛剤)が処方されましたが、目眩(めまい)が出てきて服薬が難しくなっていました。

服用中止後もしばらく目眩は続き脳神経外科にて脳のMRI撮影を行いましたが異常はありませんでした。

その後は別の鎮痛剤でを服用し、同時に整体にも通っていましたが痛みに変化はなかったようです。

生活状況は、ここ3年ほどは夫の介護に時間がとられ、また家庭内での家族の洗濯、ご飯用意をしなければならなく、心身ともに負担がかかっていたようです。


腰椎脊柱管狭窄狭窄症の特徴は、歩くと徐々に下肢の痛み・痺れが強くなっていき歩くのが困難になることです。

この病気では背骨内の神経の通り道が加齢により狭くなり、歩行で下肢へ向かう神経への圧迫刺激が強くなって来るわけです(歩行時は腰椎が捻れることで骨盤が前後に動き歩くことが可能になっています)。

ところがこの患者さんでは歩行によって痛み・痺れが強くなることはありません。

またレントゲン撮影だけで終了しております(レントゲン撮影では神経の通り道は分かりません。あくまで年齢と下肢の痛みという事での推察診断でしょう)。

ではこの痛みの原因はということですが、腰部から痛みの放散でしょう。

また、眠られないことからも伺えるように精神的にもかなりまいっており、脳の過緊張により痛みを感じ易くなっていると考えます。


慢性痛は、その殆どがこのような脳が過緊張していることによって、レベル13の強さの痛みがレベル57あるいは8へと増幅されて感じていると思われます。

もともとのご本人の性格や、過去の経験からのトラウマによって起こっているのかもしれません。

仕事や家庭内でのストレスばかりではありません。過去に経験した強い痛みに戻ってしまうのではないかと言う不安、下肢の痛みや腰痛で歩けなくなるのではないかと言う不安、いつまでこの痛みと付き合わなければならないのかと言う不安、そのような気持ちが痛みの部位に強く意識を集中してしまっているわけです。

結局、痛みを感じているのは脳なのです。


当院では患者さんと痛みの原因を探りながら、鍼灸・ファシアスリックテクニック(筋膜リリース)によって痛みを取り除いて行きます。

長く痛みに悩まされている方はどうぞご相談ください。



肩から肩甲骨あたりの痛みは首に原因がありそう!

 昨日、肩から肩甲骨まわりが痛いと来院された女性のB45歳)さん。

数日前からキッカケなく痛みが出だしたそうです。

じっと座っていたり、仕事をしていても痛みがあるようです。


診察で首や肩を動かして貰うと、首を左に傾けた(側屈)時に上記箇所に痛みがでました。

左側に向けて首を捻った時にも同じように痛みが出ました。

腕や指には痺れ・痛みはありませんでした。


多分、首から出て来て肩・肩甲骨あたりの知覚を支配している肩甲背神経が過敏になって痛みを出しているのではないかと推察しました。

首の神経の出てくるあたりや椎骨の繋ぎ目の椎間関節と思われる箇所に明らかな圧痛もありました。


Kさんにもそのように説明いたしました。原因として、長年前屈みでの作業に従事しており、首から肩にかけての疲労の蓄積、また加齢による椎間板・椎間関節磨耗等により神経の出口の狭まりから神経への刺激が加わり痛みが出ることの可能性もお話しました。


発症から日にちがあまり経っていないこと、上肢症状がないこと、楽な姿勢があること、日頃肩凝りを感じていないことから、治療は数日から10日ほどかかると思います。


このような首から肩、さらには腕への痛み・痺れを訴える方はそう珍しいことではなく、中高年に多くいらっしゃいます。

副産物

先日、首肩の痛みで来院されている方から、このような話がありました。

患者さん「ここで頚肩の痛みの治療を受けるようになってから、耳鳴り・目眩(めまい)がなくなったんです。

数年前からこの時期になると目眩がして一週間仕事を休むこともあったんです。

耳鼻科・内科を受診しても酔い止めの薬が処方されるか、一時的な点滴されるだけで、あまり効果

がなく、休養して回復を待つしかなかったんです。」

 

私「鍼灸治療ではそういうことは良くあることで、ある意味副作用ですよね。

副作用というと薬などでは悪いイメージがありますが、必ずそういうものでもありません。

鍼灸治療の場合、別の症状のために治療を行っていると、例えば全身の血流が良くなって冷え性

なくなったとか、花粉症が出なくなったとか、眼の調子が良くなって物がハッキリと見えるように

なったとか、そういう良い意味での副作用というか副産物はあります。」

こういう話は鍼灸あるある なんですね。

ただ、どのような症状が改善されるかは個人個人によって変わりますから予想はできません。

みなさんも、鍼灸治療で健康な身体を作って行きませんか。

逆児の妊婦への治療

先日、逆児の妊婦さんで正常に戻るのに手間取ったケースがあったので紹介します。

[症例]34歳、女、特に異常なし。

妊娠30週の初産婦。

29週で骨盤位を指摘された。一旦、戻ったようだがすぐにまた骨盤位へと戻った。

足の三陰交穴に施灸7壮と30mm1号鍼にて刺鍼。

自宅で足の三陰交穴へのお灸を指導。

施術直後から胎動が増えだした。

数日後、婦人科でのエコー検査があったが胎児の位置には変化はなかった。

もう1週同じように自宅でのお灸を行う。

翌週の婦人科の検査でも変化はなかった。

足の三陰交穴に足の至陰穴をプラスする。

朝と晩の2回行うように指導。

翌週の婦人科のエコー検査で胎児は正常な位置(頭位)へと改善した。

 

今回、三陰交穴だけでは戻らず、至陰交穴を途中からプラスした。

また、「鍼灸臨床生情報」には座位で施灸したほうが戻り易いと報告されているので座位を取り入れた。

お灸は物理刺激であるのだが、リズミカルに行うことが重要と考え、途中から右、左、右、左と交互に行った。

 

(2020.5.10)

「ひょうそ」のお灸

指先が化膿し、非常に痛くなって困ることになる。
外科では切開し、抗生剤の軟膏と飲み薬で対応することになる。場合によっては爪を一部切除することになる。
ところがこの「ひょうそ」はお灸で簡単に治る。赤く腫れ来ている直近の爪の上にゴマ粒大のお灸を数回おこなうことを数日繰り返すと段々赤みが消えてきて治ってしまう。化膿が強くぶよぶよしている時には赤くなっている部位を爪側に押して一旦膿を出してしまうとなお回復が早い。
深谷先生の本では爪を横に三等分線をひいて、さらに縦に真ん中に線をひきその一番右手の横線と縦線の交点に灸点を取っている。それとプラスして患側の合谷穴にも施灸している。

しかし、私が過去何度かトライした印象では、上で書いたように線分をひかずに赤く腫れている直近の爪上に点をとってほうが早く治った。これは私だけでなく、家内にも、子供たち2人にも行った結果なので有効率は高いと思う(子供は汚い足の爪付近に何度かなっていた)。一度試してみると良いだろ。

 

爪ひょうそ_R1.jpg

無理がたたった脚の電撃痛

1月半ばに両側のお尻から下腿に電撃痛が走ると言って来院された女性の方があった。

この女性は年始に重い物を持ってから上のような症状が出てきたそうだ。

腰を伸ばすと痛みが臀部から下腿に走り、常に腰を屈めたような姿勢で歩いている、おばあちゃんのようである。

寝返りも痛むようだ。

整形外科にも受診されたが、レントゲン撮影して「異常ありませんね、じゃこのクスリ飲んでおいてください」と痛み止めが出されて終わった(異状ないから鎮痛剤というのも変だが)。

薬を飲んで様子を見ていたが痛みは変わらず、この激痛に耐えられなくなって友人の勧めで鍼を受けてみようと思って来院されたようだ。

だいたいこのような坐骨神経痛様の痛みは片側だけというのが普通であるが、たまには両側に出る場合もある。

多分、片側の痛みを庇っていて反対側の腰臀部にも筋緊張が出来上がったのではないだろうか?

ケンプ兆候は左側陽性なので、左側の腰部脊髄神経の出口が狭くなっているか、神経の腫れがあるのかもしれない。

しかしこれまでの痛みの出るようになった前後の経過を聞いていると、暫く鍼施術をすれば症状が治まってくるのは推測される。

この患者さんにもそのように伝え施術を開始したが、最初の数日はあまり変化がないようだったが、1週間を過ぎたあたりから目に見えるように痛みが改善してきた。

現在も治療中だが、約9割5分ぐらいまで回復してきている。

患者さんも嘘のような感じで半信半疑のようである。

あと少し治療を継続すれば痛みから解放されることであろう。

眩暈(めまい)の考察

約1ヶ月前、いつも定期的に治療に来ている患者さんが目まいを訴えていいました。

発症したのが休日で、とりあえず近所の内科で診てもらい点滴で対応していただいたのですが、病名は良性発作性頭位めまい症だろうとのことでした。

この良性発作性頭位めまい症は眩暈(目まい)外来受診の6〜7割を占めていると言われています。

原因は耳の三半規管近くにある耳石(カルシウムの塊)が動くことによって内耳のリンパの流れ悪くなり起こると言われています。

その内科の先生も耳石が出来上がり動くことが原因だろうと説明されていたようです。

その患者さんですが、来院されたときはまだ目まいがあるようでした。寝ている時はそうでもないが、起きて頭を動かすとフワッとしてそのうち目が舞うようでした。

良性発作性頭位めまい症には鍼灸は効果的で、局所的には内耳周囲のリンパの流れを良くし、また全体的には自律神経の働きを良くすることで目まいが起こらなくなってきます。

この患者さんの場合は、治療後翌日から症状が出なくなりました。3日ほど「フワッと」することもありましたが、その後は症状は出ていないようです。

現在、耳石が目まいの原因とされていますが、そうなのだろうかと疑問に思います。

なぜなら一度出来上がった耳石はずっと存在するわけで、治療により症状が治まってくると言うのは不思議です。

この良性発作性頭位めまい症、精神的なストレスも原因の一つとされています。

ストレスがかかると筋緊張により内耳のリンパの流れが悪くなります。

その結果、耳石の動きに過敏に反応するようになるのだろうと考えます。

寒い冬だからと家に籠っているばかりでなく、外を散歩したりして環境を変えてみることは必要です。

筋緊張型頭痛の鍼治療

先日、特に思い当たることもなく頭痛がする方が治療に来られた。

両側のコメカミ部が締め付けるように痛いそうだ。

仕事はデスクワークである。ほぼ一日パソコンの画面を眺めているようである。

このような頭痛は、原因は頚肩部の筋緊張が原因と推察される。

毎日、パソコンの画面を眺めて目を酷使し、姿勢は前屈みになっている(背中を丸めて首を前に突き出している)。

このような状態を日々続けていると首肩の筋肉が強ばってくる。

首の後ろ、後頭部との境あたりからは後頭神経が出て頭の表面を覆っているのだが、その神経が刺激されてコメカミや頭全体が締め付けるような痛みを起こすわけだ。

また、ここ10年余りスマートフォンが普及してから更に首肩と眼に負担がかかっているわけだから、このような症状を訴える方は増えこそすれ減ることはないと思われる。

治療の方は、背中から肩・首の筋緊張を和らげる鍼をすると翌日から症状は消えてしまった。

初発だから回復も早かったのだろうと思う。

しかし、パソコン・スマートフォンなしでの生活は送れないだろうから、症状が続くようであれば定期的な治療が必要になるだろう。

糖尿病と五十肩(肩関節周囲炎)

糖尿病と五十肩と言うと、なんら関係がありそうに思えませんが、実は糖尿病の約20パーセントの人に五十肩が起こると言う報告があります。

まだ日本では糖尿病の合併症に入れてないようですが、糖尿病も五十肩のリスクの一つです。ADA(アメリカ糖尿病協会)の報告では、糖尿病のある人の20%が五十肩になるのに対し、糖尿病のない人は5%となっています。

五十肩は肩の使い過ぎであったり、身体の疲労、老化による筋の柔軟性の低下など、いろいろな原因が重なっています。

なぜ糖尿病の人に五十肩が多いのか諸説ありますが、長く血糖が高い状態が続くと、肩関節を覆う滑膜と言う組織が硬くなって来て、肩が動かなくなってくるようです。

また糖尿病がある人では五十肩が治るまでの期間も長くかかることが報告されています。

私の治療の経験でも、糖尿病に長く患っている人の五十肩は治癒まで時間が長くかかっています。

痛いからと言って肩関節を動かさないのではなく、早くから運動療法を行いながら治療に勤めることが必要です。

電子カルテの導入

7月の終わりから電子カルテ「みんなのカルテ」を導入いたしました。

メリットは、

  • 患様の医療機関受診履歴や既往症、アレルギーの有無、血液型、処方された薬などのデータを一目で確認できる
  • 医療情報に素早くアクセスできる
  • カルテ保管のためのスペースを省く
などなど。 鍼灸院レベルで電子カルテを導入しているところは、まだまだ稀ですが、患者様の健康を管理を行う施設としては今後は必須と考えています。 (2019.8.24)

腰椎椎間板ヘルニア・頚椎症性神経根症の鍼治療

当院では腰椎椎間板ヘルニア・頚椎症性神経根症の患者さんが沢山来院されています。

どちらの場合も神経の出口周囲で神経が腫れていますから、治療には時間が要します。

この7月2日に初めて来院されたTさんですが、連日熱心に治療にいらしてます。

初診時はベッドに横になる、起き上がるという動作で足へ「ピピっ!」と激痛が走り暫く動きが止まる状態でした。

うつ伏せなどは無理ですから、横向きに寝かせての治療です。

鍼治療が終わった直後も症状にはすぐに改善はなく、ご本人は不安だったでしょう。

しかし、私の注意事項を守り治療を継続した甲斐があって、今ではスムーズに動けるようになりました。

今日も治療を終えて、笑顔で帰っていきました。

全快にはあともう少しでしょう!

膝内側の痛み(鵞足炎)

先日から治療に来院された鵞足炎の患者さんですが、その後経過は良いようです。

バドミントンをなさっているのですが、冬の寒い時期に練習で無理をされて発症したようです。

炎症と周囲の筋緊張を改善を目的に鍼施術を行い、その後縫工筋・半腱半膜様筋の滑りを良くするためにファシアスリックテクニックで施術しました。

膝周囲は筋肉だけでなく、内外側副靭帯・膝蓋靭帯や膝周囲の支帯などの軟部組織の多い場所です。

それらの滑り・浮腫みを取るようにインストゥルメントで丁寧にケアしときました。

数回施術すると、鵞足の付着部の腫れっぽさもなくなってきました。

鵞足は、膝の関節のすぐ下にある脛骨(すねの内側の長い骨)につながっている3つの腱(縫工筋・半腱半膜様筋の腱鞘)です。この形状がガチョウの足のようにみえることから「鵞足」と呼ばれます。

膝は「曲げ伸ばし」を行う部位であるため、じん帯や腱が骨との摩擦によって傷つき、炎症を起こすことがあります。

その結果、鵞足炎や鵞足滑液包炎を含む、さまざまな膝の障害が現れます。

腕の痛み(頚部神経根症?)

 先週の火曜日に上腕外側の痛みを訴えて来院された患者さんですが、理学テストから頚部神経根症か頚部の筋のトリガーポイントによる痛みと判断し鍼灸治療を行ったところ、今週に入って劇的に症状が軽減しました。

発症は5月の15日に寝違いのような感じで首から肩にかけて痛みが出たようですが、これは1週間ほど様子を見ていたら消えたようです。

しかし、それにともない上腕に痛みが出てきたというわけです。

腕を動かして痛いというわけではなく、じっとテレビを見ていたり運転しているとズキズキと痛んでくる感じでした。

鍼灸治療は頚部の圧痛の強い部位(C4/C5レベルあたり)に鍼通電し、あと筋緊張の強い肩部・上腕部にも刺鍼し、施灸しておきました。

神経の炎症がなくなるには10日から2週間かかると説明しておきましたが、凡そそのような感じでの経過でした。

発病から間もなく鍼灸治療を開始すると、このように早く症状も治まっていきます。

(2019.6.5)

線維筋痛症の患者さん

先日、約2年ぶりに線維筋痛症で治療していた患者さんが来院された。

今回は背中を傷めたとのことで、患部に丁寧に鍼し、その後ファシアスリックテクニックで筋膜の調整を行うと、施術後には痛みは消えていた。

彼は約2年半の間、治療を継続し、長く休んでいた仕事へ復帰していった。ここ最近の様子を訊くと、なんら痛みもないとのこと。あれだけ痛みに悩んでいたことが嘘のようである。

一見陽気に見える彼だが、メンタルは非常にナイーブで、そこが痛みの原因であった。今も時々、緊張して眠られないことがあると言う。

治療中の約2年半は、良くなったり悪くなったりと、決して順調に行ったわけではない。彼のカルテを見ると、その当時の彼の苦悩が思い出される。

痛みの調子が良く一旦は仕事に復帰してみたものの、やはり痛みで休むことになった際、仕事復帰への焦り、このまま治らないのだろうか、などと随分悩んだものである。

しかし、我慢して治療を継続するなかで、徐々に回復していった。

彼の場合、痛みが出だした切っ掛けは昼夜の2交代制であった。もともとナイーブなところへ、生活のリズムが逆転する2交代制は脳にも身体にも負担をかけたようである。

だから決して夜勤だけは免除して貰えるように伝えてある。

若いから無理をすることもあるだろうが、決して生活のリズムを崩さないようにすることが大事である。

 

(2019.5.29)

頚椎椎間板ヘルニア

3月から治療していた頸椎椎間板ヘルニアの患者さんですが、無事症状が治まったので、治療を終了しました。

首から背中、腕の痛み・指先のシビレ感があったのですが、順調に消えて行きました。

治療開始時には直ぐには治療の効果は現れませんでしたが、あきらめずに何度か来院している間に少しずつ症状が弱まっていきました。

その間、日常生活でのアドバイス等もさせていただきました。

こういう姿勢をとらないようにとか、運動は控えて欲しいとか、このような姿勢を取ると症状が強くなりますよとか、

案外、このような日常生活のアドバイスは重要です。

(2019.4.24)

頚部神経根症(頸椎椎間板ヘルニア)

12月から通院されていた頚部神経根症(頸椎椎間板ヘルニア)の患者さんが、やっと全快した。

症状の酷い時は、寝ていても、起きていても、発作的に肩から腕に痛みが出てきて、指先も痺れていたが、そのうち、発作的な痛みはなくなり、指先のシビレだけが残っていた。

それも2月の末から出たり出なかったりとなり、ここ3週間シビレもなかった。

本人も辛かっただろうが、よく頑張ったと思う。

特にパソコンの作業や車の運転姿勢では、痛みが辛かったようである。

この姿勢になると、肩から腕、さらには肩甲骨周囲にも痛みが出て来る人は多い。

頚の少しの傾きによって神経根を刺激するのである。

日頃から姿勢には気を付けなければいけない。

継続することの難しさ

身体に痛みがある時や、調子の悪い時は、「体のために何をしたらいいのだろう?」「ストレッチもしっかりやらないと!」と身体のためになることを真剣に考えるものです。

しかし、少し調子が良くなってきたり、症状がなくなると次第にやらなくなります。

また、思うように結果が出ないときも、徐々にやらなくなってきます。

基本、そのような身体にためになることは、自分自身を制限したり、これまでの生活を変えたりと、楽しいことではありません。

楽しいことだと、人間絶対忘れません!

だから、すぐ忘れてしまって、ついつい明日に延ばし、明後日に延ばしとなり、ついにはやらなくなってしまいます。

本当は楽しい方法があればいいのですが、なかなかそう言うわけにはいきません。

大概の人はこのようなことを繰り返しています。

継続できるというのは並大抵のことではないし、それができる人は凄いと思います。

私も腰痛持ちで、調子が悪くなると、自分で鍼をしたり、筋トレをしたりとしてるのですが、調子が良くなると忘れてしまっています。

先日も、うっかりと腰を痛めてしまいました。

こんな腰痛は数年ぶりです。

そう言えば、ここ半年、鍼治療をしてませんでした。

ストレッチもさぼっていました。

やはり継続しないとダメですね!

胎児の位置異常(逆子)の灸治療

前回、胎児の位置異常(逆子)について書きましたが、逆子の治療については「鍼灸説約」と言う古書に「婦人横産手出るを治す」と書いています。

その他いくつかの古書にも記載しています。

いろいろな治療を収録した「名家灸選」では左足の小指の先端に小麦大の灸三壮(三回)と書いています。

これは至陰穴(しいんけつ)を指しています。

私の経験では、この至陰穴(しいんけつ)は足の小指の外側であるため、靴を履いた時に擦れる可能性があります。

そういう訳で私は足首の少し上にある三陰交(さんいんこう)を使っています。

至陰穴(しいんけつ)と三陰交穴(さんいんこう)を比べると効果にはあまり違いはありません。

先日のNHK「ためしてガッテン」では三陰交穴(さんいんこう)を使って鍼での逆子の治療を紹介していましたね。

私は逆子の場合、主にお灸で治療しています。

そして逆子が戻ったあとは、自宅でお灸をしていただきます。

そうするとその後胎児も安定して出産を迎えることができるのです。

ためしてガッテン 逆子(さかご)

昨日のNHK放映の「ためしてガッテン 鍼治療SP」は、とても良い内容でした。

一般の方には鍼で逆子(さかご)が治ると言うのが衝撃的だったのではないでしょうか?

逆子の鍼灸治療は石野信安氏が逆子(さかご)に対して足首の上にある三陰交というツボにお灸をすことを論文紹介したことに始まる(それ以前の出典は調査中)。

今回の放映では鍼をして胎児が動くことが紹介されてましたが、鍼をするのは私も初めて見ました。

私のところではこれまでお灸で治療しています。

だいたい30週までなら9割治癒しています。

それ以上になると胎児が大きくなってくるので、治らない場合が増えてきます。

現代医学では逆子(さかご)の場合、帝王切開となることが多くなりますので、トライしてみる価値はあります。

http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20190220/index.html

別の頚部神経根症と思われる患者さん

今週に来院された頚部神経根症と思われる患者さんです。

はじめ、寝違いのような首から肩の痛みで始まりました。

その翌日から寝ていたり、座っていると首・肩・背中・上腕部に痛みが出てくるようになってきました。

来院する前日には痛みであまり寝られない状態でした。

身体を見ると首のところに筋緊張とともに指で押すと強い痛みを感ずるところがあります。

また、肩・背部にも筋の凝りがみられます。

首を右に捻じると首・肩・背中・上腕に痛みが感じられます。

治療は、頚部・肩部の反応の出ている箇所に鍼を行い、また、側頚部の神経の出口周囲にも鍼し、神経周囲の筋緊張をとるようにしました。

昨日で5回の治療でしたが、かなり症状が和らぎました。

プラス、寝る態勢も指導しました。

枕の高さの調整の仕方で、安眠できるかどうか、重要なポイントです。

眠ることができれば回復も早いです。

 

 

頚部神経根症(頸椎椎間板ヘルニア)の鍼灸治療

昨日、来院された患者さんですが、首から肩甲骨と左上肢の痛みを訴えてました。

左中指・薬指にもシビレがあります。以前患っていた頚部神経根症です。

過去にも3度、同じ症状で来院されてますが、いずれも鍼灸治療にて症状が緩解しています。

ひどい時には夜眠ることも難しい状態でした。

今回は、そこまで症状は強くなく、寝始めは痛いようですが、そのうち寝入って朝まで問題なく寝ています。

おおよそ数回の治療で5割方症状は和らぐでしょう。

原因は、加齢による椎間板のヘタリ(椎間板ヘルニア)や、椎骨の変形により神経が刺激されて起こります。

指が思うように動かない、歩行困難と言った頚髄症状が出ていなければ、鍼灸治療がお勧めです。

規則通り鍼灸治療を受けて行けば約1か月で症状は消失していくことでしょう。

早期から治療を開始すれば指のシビレも消えてしまうことは多々経験しています。

今後、どのように改善して行くか注目です。

慢性的なメニエール病に効果的だった鍼灸治療

先日から来院中の女性の患者さんです。

症状は「頭がフワフワする感じ」と「耳鳴り」です。

時に「気分が悪くなる」ことがあります。

耳鼻科ではメニエール病と診断されています。

約2年前に酷い「めまい」と「耳鳴り」と「吐き気」が起こったようです。

直ぐに内科を受診して耳鼻科を紹介されメニエール病と診断されました。

その後、服薬にて酷い状態はなくなったようですが、精神的に緊張すると「頭がフワフワする感じ」と「耳鳴り」が出て来るようです。

時には吐き気まではないようですが、気分が悪くなることもあったようです。

仕事での精神的ストレスと肉体疲労もあるようです。

「頚肩の凝り感」も強いようです。

身体の緊張をとるような全身調整と、内耳のリンパ液の循環促進を目的として、鍼治療を行うことに決定し治療を開始。

初回治療では、治療後から身体 特に頚肩部がスッキリしたようです。

3日後に次回来院したところ、「頭がフワフワする感じ」と「耳鳴り」は弱くなったようです。

その後数回治療を行っていますが、時折「頭がフワフワする感じ」と「耳鳴り」はあるものの、程度は軽いようで、あまり気になるほどではない感じです。

ただ、初発から時間が経過していることと、仕事でのストレスは変わらないことから、しばらくは定期的に治療を行い、様子を見ていく必要があります。

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